WINE VARIETIES

ワイン品種ガイド

ワインの味わいを決める三要素は「品種 × 産地 × 造り手」。このページでは、世界中の主要ぶどう品種をコンパクトに整理し、次の一杯を選ぶヒントをお届けします。

SECTION 01

ワイン品種の世界へようこそ

ワインの味わいを決める三要素は「品種 × 産地 × 造り手」。その中でも品種を理解すると、ワイン選びが勘から確信へと変わります。好きな品種が分かると、産地違い・造り手違いの飲み比べも一段と楽しくなります。

SECTION 02

主要な白ワイン品種と味わいの傾向

シャルドネやソーヴィニヨン・ブランなど、世界の白ワインを形づくる主要品種を整理しました。それぞれの特徴と代表的な産地を知ることで、自分の好みに合う品種を見つけやすくなります。

白ワイン品種のイメージ

国際主要品種

シャルドネ

特徴: 柑橘〜南国果実、バター、ナッツ。冷涼地はミネラル感、温暖地はリッチで樽の旨み。

代表地域: ブルゴーニュ、カリフォルニア、オーストラリア。

世界で最も多様な表現を生む"白ワインの基準"。

ソーヴィニヨン・ブラン

特徴: ハーブ、グレープフルーツ、草の香り。すっきりした酸味とフレッシュな味わい。

代表地域: ロワール、ボルドー、ニュージーランド。

食前酒や魚介料理との相性が抜群。

リースリング

特徴: 花の香り、石のミネラル感、高い酸味。甘口から辛口まで幅広い表現。

代表地域: ドイツ、アルザス、オーストラリア。

冷涼な気候で最も美しく表現される品種の一つ。

ピノ・グリ

特徴: 豊かな果実味、スパイス、やや重めのボディ。トロピカルな香り。

代表地域: アルザス、オレゴン、イタリア(ピノ・グリージョ)。

アルザスでは「トカイ」とも呼ばれる。

芳香系品種

ゲヴュルツトラミネール

特徴: ローズ、リュウガン、スパイス。濃厚で甘口にも向く。

代表地域: アルザス、ドイツ。

「香辛料のトラミネール」という意味。

ヴィオニエ

特徴: 白い花、アプリコット、白桃。豊かな香りとボディ。

代表地域: ローヌ、カリフォルニア、オーストラリア。

ローヌでは赤ワインとのブレンドにも使われる。

トロンテス

特徴: マスカット、白い花、軽やかな酸味。

代表地域: アルゼンチン、チリ。

アルゼンチンで最も多く栽培される白品種。

ローヌ系品種

ルーサンヌ

特徴: ハチミツ、白い花、ミネラル。長期熟成に適する。

代表地域: ローヌ、オーストラリア。

南ローヌの白ワインの主役。

マルサンヌ

特徴: ナッツ、白い花、やや重めのボディ。

代表地域: ローヌ、オーストラリア。

ルーサンヌとブレンドされることが多い。

スペイン/ポルトガル系品種

アルバリーニョ

特徴: 柑橘、白い花、高い酸味。ミネラル感が特徴。

代表地域: ガリシア(スペイン)、ポルトガル(アルヴァリーニョ)。

シーフードとの相性が抜群。

ヴェルデーリョ

特徴: 柑橘、ハーブ、ミネラル。すっきりした酸味。

代表地域: スペイン、ポルトガル。

マデイラの主要品種でもある。

イタリア系品種

ピノ・グリージョ

特徴: 軽やかでフレッシュ、やや淡めの色合い。

代表地域: フリウリ、ヴェネト。

イタリアで最も人気のある白品種の一つ。

ガルガネーガ

特徴: ミネラル、白い花、すっきりした酸味。

代表地域: ヴェネト(ソアーヴェ)。

ソアーヴェの主役品種。

ヴェルメンティーノ

特徴: ハーブ、ミネラル、やや重めのボディ。

代表地域: サルデーニャ、リグーリア、コルシカ。

地中海沿岸でよく見られる品種。

その他の主要品種

シュナン・ブラン

特徴: ハチミツ、白い花、やや重めのボディ。長期熟成に適する。

代表地域: ロワール、南アフリカ、オーストラリア。

ロワールでは甘口ワインにも使われる。

セミヨン

特徴: ハチミツ、白い花、やや重め。貴腐ワインに適する。

代表地域: ボルドー、オーストラリア。

ソーヴィニヨン・ブランとブレンドされることが多い。

グリューナー・ヴェルトリーナー

特徴: 白コショウ、ミネラル、高い酸味。

代表地域: オーストリア。

オーストリアを代表する白品種。

甲州

特徴: 軽やか、ミネラル、すっきりした酸味。和食との相性が良い。

代表地域: 山梨、長野。

日本固有の品種として世界でも注目されています。

SECTION 03

代表的な赤ワイン品種とスタイル

ボルドーから南仏、イタリア、スペイン、南米まで、赤ワインのスタイルを形づくる主要品種をまとめました。品種ごとの特徴を知ることで、自分の好みに合う赤ワインを見つけやすくなります。

赤ワイン品種のイメージ

ボルドー系品種

カベルネ・ソーヴィニヨン

特徴: カシス、ミント、しっかりしたタンニン。長期熟成に適する。

代表地域: ボルドー、カリフォルニア、チリ、オーストラリア。

世界で最も広く栽培される赤品種。

メルロー

特徴: プラム、チェリー、やわらかなタンニン。飲みやすい赤。

代表地域: ボルドー、カリフォルニア、イタリア。

カベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドされることが多い。

カベルネ・フラン

特徴: 赤い果実、ハーブ、やや軽め。エレガントな味わい。

代表地域: ボルドー、ロワール、イタリア。

ボルドーではブレンド用として使われる。

プティ・ヴェルド

特徴: スパイス、しっかりしたタンニン。ブレンド用として使われる。

代表地域: ボルドー、オーストラリア。

ボルドーの伝統的なブレンド品種。

ブルゴーニュ系品種

ピノ・ノワール

特徴: チェリー、イチゴ、繊細なタンニン。冷涼地で最も美しく表現される。

代表地域: ブルゴーニュ、カリフォルニア、オレゴン、ニュージーランド。

「最も難しい品種」とも言われる、繊細な赤。

ガメイ

特徴: イチゴ、バナナ、軽やかでフルーティー。

代表地域: ボジョレー、ロワール。

ボジョレー・ヌーヴォーで有名。

ローヌ系品種

シラー

特徴: ブラックベリー、スパイス、しっかりしたタンニン。長期熟成に適する。

代表地域: 北ローヌ、オーストラリア、南アフリカ。

オーストラリアでは「シラーズ」として知られる。

グルナッシュ

特徴: 赤い果実、スパイス、やや軽め。アルコール度が高い傾向。

代表地域: 南ローヌ、スペイン、サルデーニャ。

シャトーヌフ・デュ・パップの主役。

ムールヴェードル

特徴: ブラックベリー、スパイス、しっかりしたタンニン。

代表地域: 南ローヌ、スペイン、オーストラリア。

ブレンド用として使われることが多い。

イタリア系品種

サンジョヴェーゼ

特徴: チェリー、スパイス、しっかりしたタンニン。酸味が高い。

代表地域: トスカーナ、エミリア・ロマーニャ。

キアンティの主役品種。

ネッビオーロ

特徴: ローズ、タール、しっかりしたタンニン。長期熟成に適する。

代表地域: ピエモンテ。

バローロ、バルバレスコの主役。

バルベーラ

特徴: チェリー、高い酸味、やや軽め。飲みやすい赤。

代表地域: ピエモンテ、エミリア・ロマーニャ。

イタリアで最も多く栽培される赤品種の一つ。

コルヴィーナ

特徴: チェリー、スパイス、やや軽め。エレガントな味わい。

代表地域: ヴェネト(ヴァルポリチェッラ)。

ヴァルポリチェッラの主役品種。

スペイン系品種

テンプラニーリョ

特徴: チェリー、スパイス、しっかりしたタンニン。長期熟成に適する。

代表地域: リオハ、リベラ・デル・ドゥエロ。

スペインを代表する赤品種。

ガルナッチャ

特徴: 赤い果実、スパイス、やや軽め。フルーティーな味わい。

代表地域: スペイン、サルデーニャ(カンノナウ)。

グルナッシュの別名でも知られる。

モナストレル

特徴: ブラックベリー、スパイス、しっかりしたタンニン。

代表地域: バレンシア、ムルシア。

ムールヴェードルの別名。

その他の主要品種

マルベック

特徴: ブラックベリー、プラム、しっかりしたタンニン。濃厚な味わい。

代表地域: アルゼンチン、カオール(フランス)。

アルゼンチンで最も多く栽培される赤品種。

カベルネ・フラン

特徴: 赤い果実、ハーブ、やや軽め。エレガントな味わい。

代表地域: ボルドー、ロワール、イタリア。

ボルドーではブレンド用として使われる。

カリニャン

特徴: スパイス、しっかりしたタンニン。長期熟成に適する。

代表地域: ラングドック、スペイン。

世界で最も古い品種の一つ。

ジンファンデル

特徴: ブラックベリー、スパイス、しっかりしたタンニン。濃厚な味わい。

代表地域: カリフォルニア。

カリフォルニアを代表する赤品種。

SECTION 04

ワインの味わいマップで品種を俯瞰する

甘さ・コク・香りのタイプでざっくりワインを整理しておくと、「今日はどんな一杯にしよう?」という時に、品種の候補がぐっと選びやすくなります。

白から赤までグラスが並んだワインの味わいマップ

軽やか・爽快(白〜ロゼ)

ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、ピノ・グリ、甲州 など。

ふくよか・リッチ(白)

シャルドネ、ヴィオニエ、ルーサンヌ、セミヨン など。

軽やか・フルーティー(赤)

ガメイ、ピノ・ノワール、バルベーラ、コルヴィーナ など。

中程度のボディ(赤)

メルロー、サンジョヴェーゼ、テンプラニーリョ、カベルネ・フラン など。

力強くリッチ(赤)

カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、ネッビオーロ、マルベック など。

スパイシー・エキゾチック

シラー、グルナッシュ、ジンファンデル、ゲヴュルツトラミネール など。

SECTION 05

今日の一本を品種から選ぶためのヒント

日本のワインは、甲州をはじめとする固有品種と、シャルドネやメルローなどの国際品種の両方が栽培されています。近年、品質が大幅に向上し、世界でも評価されるワインが生まれています。

品種を知ることで、ワイン選びがより楽しくなります。好きな品種が見つかったら、その品種を使った異なる産地のワインを飲み比べてみるのもおすすめです。同じ品種でも、産地や造り手によって全く異なる表情を見せてくれます。

次の一杯を選ぶときは、「今日はどんなスタイルが飲みたいか」を考えて、そのスタイルに合う品種を選んでみてください。軽やかな白、ふくよかな白、軽やかな赤、力強い赤──品種を知ることで、ワイン選びがより確信を持ったものになります。

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